2018年2月8日木曜日

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詩はもうノートに書かなくなった
寝起きのスクリーンがまぶしい
夢で聞いた歌をはやく
うつさないと

吸い殻と空いた缶コーヒー
あと何度ゴミに出したら

詩はもうノートに書かなくなった
正確な時間だけを知ってる
いつかも今も溶けてゆく
あの感覚はもう

両手はあるのに言葉がない
たった一つの言葉がない
なんでも出来るよ祈ること
首を絞めてしまうことも

詩はもうノートに書かなくなった
真っ白なスクリーンがまぶしい
まだ残ってるだろうか
私の中に、光



2018年1月26日金曜日

歪な円盤

うっすら笑って彼女は消える
これであなたも一人ぼっちね
地下街の喫茶店
BGMが消えていく
拒絶の演出は無音

手をつけられないパンケーキ
蜜を吸った、歪な円盤

この星でたった一人
違う星から来たみたい
プロペラが見下ろしている
誰も迎えにもう来ない

ナイフは彼女が持って帰った
信用ならない宇宙人
地下街の喫茶店
たくさんの顔があって
分かり合えないただの俺

この星でたった一人
勝手に生きていけばいい
フェイドインする全てが他人
どこにも帰る星がない

手をつけられないパンケーキ
蜜を吸った、歪な円盤 

連れ去ってくれたらいいのに



2018年1月13日土曜日

ラブソング

たいして何も
言わないふたり
意味は君だけにある
いらない人間
だったからね

未来はもう
無いかも知れない
そんな風に思いながら
夕暮れまで手を離さない

たいして何も
言わないふたり
日々は君だけにある
終わった人間
だったからね

明日にはもう
違うかも知れない
そんな風に思いながら
夜明けまで手を離さない


2017年10月25日水曜日

わたしがそこにはいないだけ

もういいじゃないかって
諦めるのもひとつのやり方
新しいスーツケースを買って
滝にあたりに行ってきます
幸せだったよ とても
だからもういいじゃないか

みんなで踊るそういう時間
わたしがそこにはいないだけ

もういいじゃないかって
終わらせるのもひとつのやり方
新しいブーツを履いて
遠い森まで行ってきます
思い出せるよ たくさん
だからもういいじゃないか

みんなで笑ってこれからも
わたしがそこにはいないだけ





2017年10月13日金曜日

大人のセンチメンタル

突き刺さる場所を探す様な
純粋という言葉の響き
水だった頃 風だった頃
追いかけてたっけ 何かを
泣いたりしたっけ たまには

失ったことにして僕らは
持っていたことにしてしまう

知らないまちを窓から覗く
懐かしいと言えてしまった
鳥だった頃 空だった頃
見つめていたっけ 何かを
くやしかったっけ 本当に

失ったことにして僕らは
持っていたことにしてしまう
えぐられてしまった場所を
センチメンタルと



2017年5月8日月曜日

ラバー

最近、星が見えないね
月を見つめて君が言う
どうせ小さな部屋の
出たり入るだけの窓


あと何個、残ってる?
どのくらい生きてける?
ロマンスは箱の中で
動物みたいに黙っている

風船にあこがれていた僕ら
恋は落ちて浮き上がるもの
星なんてもう見えないよ
電気を消しても同じこと

あと何個、残ってる?
どのくらい傍にいる?
リアリティはゴミ箱の中
瞬いていたほんのロマンス



2017年3月30日木曜日

間に合わない僕ら

雨上がりの街を見ている
暮らしの中を抜ける電車
水溜りがまたがれている
校庭が飛び去られている

間に合わない僕らは

雨上がりの街を見ている
暮らしの中を抜ける電車
荷物になってしまった傘
山でさえ息をしてるのに

間に合わない僕らは
少しだけ濡れている